出馬したい!そう考えた候補者に知ってほしい、後援会の作り方

出馬したい!そう考えた候補者に知ってほしい、後援会の作り方

政治活動を始めるにあたっては、まず政治団体の届出が必要です。最初に設立すべきは、「後援会」。後援会は候補者がこれから政治家として活動していくための母体であり、支援者を集めていくという意味ではファンクラブに近いものとも言えます。

この記事では、後援会を設立方法や活動内容について解説していきます。

後援会を作るには「役員」「団体の名称」「所在地」「会則」などが必要

後援会を設立するためには、以下の情報が必要です。

  • 団体の名称・・・
  • 政治団体の支部にあっては、当該支部を支部とする政治団体の名称を「(本部)何々」と併記する。
  • 政党、政治資金団体及びその他の政治団体等の区別
  • 組織年月日
  • 主たる事務所の所在地
  • 主たる活動区域
  • 代表者、会計責任者、会計責任者の職務代行者それぞれの氏名、住所、電話番号、生年月日、選任年月日
  • 支部の有無
  • 課税上の優遇措置の適用関係の有無
  • 国会議員関係政治団体に係る事項

役員(代表者、会計責任者、会計責任者)は最少2名でも構成が可能

設立届の記載事項の中に「代表者、会計責任者、会計責任者」とありますが、ここで特筆すべき点は、代表と会計責任者を立候補者本人が行い、会計代理を配偶者や親族にしてもらえれば、自分ともう1人だけで後援会ができあがる点です。

本人以外の3人で3つの役割を分担をする必要がなく、最少人数(本人ともう1人の2名)でも設立が可能です。 

届出の際には該当する役員の住所・電話番号・生年月日・選任年月日が必要となります。

団体の名称例

後援会を設立するにあたり、名称を決めなければいけません。いわゆる団体の名称です。 

例えば、安倍晋三元首相の場合、山口県内に主に八つの後援会(政治団体)があります。

いずれも、安倍晋三元首相の名前や、名前の一部(山口晋友会・晋和会)を取ったものが目立ちます。

 

安倍晋三元首相の後援会名称

  • 東京政経研究会
  • 山口晋友会
  • 自由民主党山口県第四選挙区支部
  • 晋和会
  • 安倍晋三後援会
  • 税理士による安倍晋三後援会
  • TKC安倍晋三政経研究会
  • 山口政経研究会

その他、自民党の著名な議員の後援会は以下の通りです。

 

菅義偉首相の後援会名称

  • 横浜政経懇話会
  • 自由民主党神奈川県第二選挙区支部
  • 税理士による菅義偉後援会
  • 社会保険労務士の菅義偉後援会
     

二階俊博議員(自民党幹事長)の後援会名称

  • 新政経研究会
  • 税理士による二階俊博後援会
  • 自由民主党和歌山県第三選挙区支部
  • 二階俊博新風会
  • ひょうご新風会
  • 二階俊博沖縄後援会
  • 二階俊博北山後援会
     

麻生太郎(財務大臣)の後援会名称

  • 素准会
  • 自由民主党福岡県第八選挙区支部
  • 麻生太郎後援会(麻生太郎と21世紀の会)
  • 大阪麻生太郎後援会
  • 麻生太郎先生を囲む会
  • 東海素淮会
  • 税理士による麻生太郎後援会
     

地名を冠した名称も多く、後援会の名称を決める際に、参考になるのではないでしょうか。

所在地の選定

後援会事務所は、常設された事務所になりますが、市議会議員や県議会議員の場合は、国会議員と違い、政治資金に限りがあるため、自宅の住所をそのまま後援会事務所の所在地にすることもあります。

会則

後援会の会則も決める必要があります。

本来であれば、役員の選任や総会の開催方法など、かなり事細かに決めなければいけませんが、後援会の場合は、あくまでも後援会活動を行える形式的なもので構いません。細かく決めていくのは、後援会がそれなりの規模になってからというのが、通常の流れとなります。

後援会の役員、団体の名称、所在地、会則が決まれば、他の項目も記入し選挙管理委員会に行って届出をします。

市議会議員の後援会は市の管轄となり、県議会議員の場合は県の管轄となるため、それそれの管轄へ届出をします。

後援会事務所設立後に必要なもの

後援会事務所には、支援する候補者の名前を書いた看板や立札を設置していますが、これらのサイズは公職選挙法で決まっており、縦(横)150センチメートル以内×横(縦)40センチメートル以内となっています。

足付きの立札や看板などについては、足の部分も長さに含まれていますので、設置の際には注意が必要です。

事務所以外の田畑や、空地、その他事務所として実態のない場所等に掲示することもできません。

内照式のものや、ネオンサイン・電光などを使用したものも使用できませんので、設置する際には十分に気をつけなければいけません。

後援会が必要な理由

後援会が必要なワケは日本の公職選挙法が深く関係しています。

日本では選挙運動期間より前に選挙運動をすることは、公職選挙法で禁止されています。

選挙運動期間前に「私に清き一票を!」と有権者に投票依頼をすると、公職選挙法違反になります。

そこで活躍するのが後援会です。

後援会の組織拡大のための活動であれば、選挙運動期間よりも前に後援会入会パンフレットを配布することも、後援会の活動の一環として行うことが可能です。

後援会の主な活動としては、候補者が選挙運動期間中でしかできない「知名度の獲得」について一手に担い、候補者の名刺や後援会入会パンフレット、ポスターや政治活動用ビラの作成をしたり、後援会事務所を作ったり、看板を立てたりなど、いずれ来る選挙運動期間の前に行う準備や広報活動を、全て行っていきます。

例えば後援会入会パンフレットやポスター、名刺などを作成する際の予算の配分や、それらを行うスケジュール管理、発注数や納期など、選挙活動に関わる雑務の多くも、後援会で行います。

候補者を当選させるため、最大限の援助をするのが後援会の役割であり、選挙に強いとされる議員は例外なく、優秀なスタッフが後援会に多く在籍しています。

選挙では後援会の活動が当選のカギになる?

今は政界を引退された、旧広島3区、現広島6区から出馬をして衆院議員を13期務めた亀井静香元議員が、郵政選挙では刺客として自民党が全面支援した、当時時代の寵児として飛ぶ鳥を落とす勢いだった堀江貴文氏を破るなど、選挙では負けなしだったのも、地元の後援会の結束力と影響力が絶大だったからといわれています。

まとめ

今回は選挙活動に不可欠な後援会について解説しました。

  • 政治家自身が選挙運動期間外に選挙運動することは、公職選挙法で禁止されている
  • 後援会は候補者がこれから政治家として活動していくための母体組織
  • 後援会は最少2名でも構成可能

どれだけ素晴らしい政治理念と公約を掲げ、人を惹きつける演説ができたとしても、後援会の応援がなければ、選挙当選は夢のまた夢。

万全な選挙活動・政治活動を行うためにも入念な準備が必要です。

 

<参考文献>

鮫島事務所 選挙運動について後援会活動とは

後援会活動の行い方

朝日新聞デジタル 亀井静香氏が政界引退へ 元運輸相・衆院議員13期

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