「白票は意味ない」は本当か?政治に影響を与える投票行動とは

「白票は意味ない」は本当か?政治に影響を与える投票行動とは

「白票は無効票なので意味はない」
「白票でも選挙に行かないよりはマシ」

選挙のたびにネット上では上記のような発信があり、「白票にはどんな意味があるのか」考えたことはないでしょうか?

本記事では白票の持つ意味と、政治に影響を与える投票行動について解説します。

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出馬検討をしている方、政治で世の中を変えたい方はこちらをご覧ください

「白票に意味はない」は本当?

選挙における「白票」とは、無記載で投票された票のことを指し、公職選挙法第68条で定められた無効票のうち「記載したかを確認し難いもの」に分類されます。

本章では白票と棄権の違いを踏まえ、白票が持つ意味を解説します。

「白票」と「棄権」は違う

選挙における白票と棄権の違いは以下の通りです。

  • 白票:無記載で投じられた票
  • 棄権:投票自体を行わないこと

「棄権」は投票自体を行わないため、投票にカウントされません。一方「白票」は投票にはカウントされるため投票率の向上には影響しますが、有効票ではないため特定の政党や候補者に対する効力を持ちません。

しかし、仮にこれまで棄権していた特定の年代の人たちが一斉に白票を投じた場合、その年代の投票率が向上するため、その年代を優遇する政策を打ち出す政党や候補者が現れる可能性がある、というメリットはあります。

したがって「白票に意味はない」は間違いであり、大量の白票が投票された場合は、政治を動かす力を持ちえます。

ただし、2017年の衆院選小選挙区における白票を含む無効票の割合は全体の2.68%にとどまっているため、白票が政治を動かことは現実的とはいえません

投票したい候補者を探すことが大事

白票に意味がないとは言い切れないとはいえ、政治を動かす力はほぼ無いといっても過言ではありません。

政治を動かすには、まずは投票したいと思える政党や候補者を探すことが重要です。

探した結果、どうしても支持したい政党や候補者がいなかった場合は消去法で絞り込み、それでも投票したいと思える政党がなかった場合の最後の手段として白票を投じるくらいの認識で選挙に参加しなければ、政治に影響を与えることは難しいでしょう。

白票が多く投じられた選挙の事例

最近の選挙で、実際に白票が多く投じられた事例があります。

2023年4月9日に投開票が行われた神奈川県知事選挙では、白票を含む無効票が、前回選挙の2倍以上の6.91%に達しました。

これは、選挙期間中に現職の黒岩祐治知事の不倫問題が報道された影響とみられています。有力な対抗馬もいない状況下で、黒岩知事への投票を避けた有権者の意思表示だったのではないか、という指摘がされました。

まずは投票に行くことが重要

本記事は選挙における「白票」の持つ意味について解説しました。

白票にも意味はあるので、少しでも政治に関心があるなら棄権せずに投票に行くことをおすすめします。

そして、投票に行くのであれば白票ではなく、投票したいと思える政党や候補者に票を投じることで、政治に影響を与えることが可能です。

「たった一票」と思わず、政治に積極参加していきましょう。

 

 

<参考>

衆院選「白票」ツイート増、白票に意味は?
神奈川県知事選で白票など無効票が大幅増 過去の不倫発覚の黒岩氏「私に対する批判と受け止める」:東京新聞 TOKYO Web
無効投票率、前回の2倍以上に 黒岩氏「私への批判票」―神奈川知事選:時事ドットコム

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