選挙におけるアナウンスメント効果とは?投票行動への影響力についても解説

選挙におけるアナウンスメント効果とは?投票行動への影響力についても解説

アナウンスメント効果とは、選挙投票前のマスメディアの報道が有権者の投票行動に影響を及ぼす現象です。

本記事では選挙におけるアナウンスメント効果である「バンドワゴン効果」と「アンダードッグ効果」について解説します。

選挙におけるアナウンスメント効果とは

選挙におけるアナウンスメント効果について説明する前に、そもそも「アナウンスメント効果」とはどのようなものか解説します。

アナウンスメント効果(announcement effect)とは、特定の予測発表や報道が、人々の心理に影響を及ぼすことで行動が変化する現象のことです。アナウンス効果と呼ばれることもあります。

選挙前のマスメディアの世論調査報道などの他、政府の経済政策や日銀の金融政策発表などによっても、アナウンスメント効果が見られるといわれています。

選挙におけるアナウンスメント効果には次の2つの効果があるとされています。

  • バンドワゴン効果
  • アンダードッグ効果

マスメディアによる「当選確実」「あと一歩」といった報道や、候補者による「もっとご支援を」といった有権者への働きかけが、投票行動に影響を及ぼすといわれています。 

バンドワゴン効果

選挙におけるバンドワゴン効果とは、多数の人が支持している候補者が、さらに支持を得て票を伸ばす現象のことです。いわゆる「勝ち馬に乗る」状態といえます。

バンドワゴンとは、パレードの先頭を走る楽隊車のこと。この車を見かけた人が後についていき、次第に列が長くなっていくイメージから「バンドワゴン効果」と呼ばれるようになりました。

バンドワゴン効果の背景には、選挙報道で「当選確実」「優勢」などと報道された候補者や政党に対して、有権者が「当選に寄与したと思いたい」「投票先が落選して落胆したくない」といった心理があると考えられています。

アンダードッグ効果

選挙におけるアンダードッグ効果とは、マスメディアによる報道で「劣勢」などと報じられた候補者や政党に対し、有権者が投票しやすくなる現象のことです。ちなみにアンダードッグとは「負け犬」を意味します。

「弱い方、負けている方を応援したい」という、いわゆる「判官贔屓(弱者や敗者に同情する感情)」による現象といえるでしょう。

アンダードッグ効果は、例えばあるスポーツの全国大会常連校よりも、初出場校の方を応援したくなる気持ちでも見られます。

まとめ:アナウンスメント効果について

本記事では選挙におけるアナウンスメント効果について解説しました。

選挙の際にマスメディアが候補者や政党の優勢を伝えることでさらに票を伸ばす「バンドワゴン効果」が、劣勢を伝えることで巻き返す「アンダードッグ効果」が現れるといわれています。

しかし、特定の報道がどのようなアナウンスメント効果を呼び起こすかは定かではありません。「バンドワゴン効果」と「アンダードッグ効果」の両方が呼び起こされ、相殺される可能性もあります。投票前の報道には公正さが求められているといえるでしょう。

 

<参考>
アナウンスメント効果/アンダードッグ効果/バンドワゴン効果
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