小さな政府・大きな政府とは?特徴や具体例を解説

小さな政府・大きな政府とは?特徴や具体例を解説

「小さな政府」「大きな政府」という言葉を聞いたことはないでしょうか。

「小さな政府・大きな政府」は、国の経済や福祉における政府の役割の大きさを表す言葉として知られています。

本記事では「小さな政府・大きな政府」について、その意味や特徴を解説。具体例も紹介します。

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小さな政府・大きな政府とは

「小さな政府・大きな政府」とは国の経済や福祉への政府の介入度合いを表す言葉として使われています。

それぞれ、以下のような意味で使われる言葉です。

  • 小さな政府:低福祉低負担
  • 大きな政府:高福祉高負担

上記のように福祉の充実度と国民負担の大きさに着目して「小さな政府・大きな政府」と判断される他、以下のような点に着目される場合もあります。

  • 政府の支出総額
  • 国民負担の大きさ
  • 公的規制の強さ
  • 公的企業が経済に占める大きさ
  • 公共サービスの充実度
  • 社会保障の充実度

なお「小さな政府・大きな政府」に明確な基準はなく、歴史的経緯や他国との比較など、相対的な意味で使われるという点は踏まえておきましょう。

小さな政府とは

小さな政府(Limited government)は低福祉低負担の思想、またはこの思想に基づいて政策を行う国家を表す言葉です。

税などをはじめとする国民の負担は少ないことがメリットである分、公的サービスの水準も低くなるのがデメリットです。

政府による経済活動への介入を減らすことで市場原理による自由競争を促し、経済成長を図るという考えに基づいています。

大きな政府とは

大きな政府(big government)とは高福祉高負担の思想、またはこの思想に基づいて政策を行う国家を表す言葉です。

高水準の公的サービスを実現するため、税などの国民負担が大きくなりやすいのが特徴です。

政府が経済活動に積極的に介入することで、社会資本を整備し、国民の生活を安定させ、所得格差などを是正しようとする考えに基づいています。

小さな政府の具体例

「小さな政府」の具体例としては、1980年代、当時のイギリス首相マーガレット・サッチャーが掲げたサッチャリズムや、アメリカ大統領ロナルド・レーガンの掲げたレーガノミクスが知られています。

具体的には減税、民営化、規制緩和、金融引締めなどを柱とする政策を推進しました。 

大きな政府の具体例

「大きな政府」の具体例としては、スウェーデンやデンマークなどの北欧諸国が高福祉高負担の政策を取り入れていることで知られています。

高福祉を維持するためには高負担を受け入れなければならず、このような国は日本と比較して国民負担率(対国民所得比)も、以下のように高い傾向にあります(データは2019年のもの)。

  • 日本:44.4%
  • デンマーク:66.2%
  • フィンランド:61.5%
  • ノルウェー:54.0%
  • スウェーデン:56.4%

日本は「小さな政府」か「大きな政府か」

日本が「小さな政府」か「大きな政府」かどうかについては、何に着目するかによって変わってきます。

例えばOECD加盟国の一般政府支出総額のGDP比で見ると、日本は小さな政府に近いと判断できます。

また、労働人口に対する公務員の数はOECD諸国の中で最も低い値となっており、この観点からも小さな政府といえるでしょう。

一方で日本の医療制度には国民皆保険やフリーアクセス、高額療養費制度などの充実した仕組みが整備されています。2016年のHAQインデックスによる「防ぎうる死をどれだけ防げている」を指数化したランキングでは世界195カ国中12位と、上位に位置するため、医療の観点では「大きな政府」に分類されるといえるでしょう。

政策

日本において以下のように「官から民へ」を指向した政策は「小さな政府」の考え方に基づいているといえます。

  • 国鉄、電電公社、日本専売公社などの民営化
  • 郵政民営化

アベノミクスなどの規制緩和も小さな政府を指向しているといえますが、積極財政や金融緩和などは大きな政府を指向する側面が強いといえます。

また「新しい資本主義」は成長と分配の好循環を生み出すとしており、大きな政府を指向しているといえるでしょう。

まとめ:小さな政府・大きな政府

本記事では小さな政府・大きな政府について解説しました。以下に内容をまとめます。

  • 小さな政府は、低福祉低負担の国家や政策を指す
  • 大きな政府は、高福祉高負担の国家や政策を指す
  • ある国が小さな政府か大きな政府かは、着目する点によって変わる
  • 北欧諸国は国民負担率(対国民所得比)の観点では大きな政府と言える
  • 日本は政府支出総額や公務員の数という点では小さな政府に近いが、医療制度の充実度の点では大きな政府といえる

 

<参考>
小さな政府 | 日本大百科全書 
第1節 小さな政府とは – 内閣府 
大きな政府(オオキナセイフ)とは? 意味や使い方 – コトバンク 
小さな政府 | 日本大百科全書
諸外国における国⺠負担率(対国⺠所得⽐)の内訳の国際⽐較(北欧諸国との比較) 
【「小さな政府」「大きな政府」】日本の公務員の数を起点に考える、日本の政府のあり方 
日本は「小さな政府」か「大きな政府」か | 公益社団法人 日本経済研究センター:Japan Center for Economic Research
日本の医療を外国と比べられる数字の情報はないの?

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