投票依頼の電話は選挙違反じゃない?注意点や実情も

投票依頼の電話は選挙違反じゃない?注意点や実情も

地方選挙や国政選挙で、候補者への投票を依頼する電話がかかってくることがあります。

選挙期間中に電話で投票依頼をすることは、選挙運動として認められています。

ただし、公職選挙法違反にならないよう、注意も必要です。

電話作戦のルールやどのようにして行われているのか、SNSでの投票依頼との違い、候補者側の実情についても解説します。

選挙期間中の電話投票依頼は可能

選挙期間中に、投票依頼の電話をかけることは選挙運動として認められています。

「選挙期間中」とは、立候補の届け出が受理されてから投票日の前日までの間です。

電話投票依頼は候補者や陣営だけでなく、一般の有権者も友人や知人に対して行えます。

選挙期間外や報酬支払いは禁止


一方で、電話投票依頼について公職選挙法違反にならないよう、注意も必要です。

まず、選挙期間外の電話依頼は禁止されています。届け出前や、投票当日には行ってはいけません。

また、支援者が電話をかける際はボランティアとして行い、候補者や後援会が報酬を支払うのは違法です。

実際に、報酬支払いを約束して電話をかけさせた公選法違反の疑いで、後援会幹部が逮捕された事例もあります。

メールやSNSでの投票依頼も

投票依頼というと、電話以外に電子メールやSNSを使った方法も考えられます。

公職選挙法の改正で、2013年からインターネットを使った選挙運動が認められるようになりました。

電話の場合と同様に、有権者・候補者・陣営のいずれも、選挙期間中にSNS(LINE・Facebook・Instagram・twitterなど)やブログなどを使って特定候補者への投票依頼が可能です。

一方で、電子メールを使って投票依頼をすることは一般の有権者には認められていません。候補者・政党が依頼のメールを送ることはできますが、送信元の提示や送信先の同意が必要といった決まりがあります。

また、電話やインターネット上ではなく直接訪ねて投票依頼をする戸別訪問は有権者・候補者側を問わず禁止です。

どのように電話がかかってくる?対応は?

個人の番号に投票依頼の電話がかかってくる場合、どのような経緯なのでしょうか。また、どのような対応をすると良いのでしょうか。

電話がかかってくる経緯

考えられるのは以下のようなケースです。

・自身が候補者の集会などに参加し、連絡先を記入している

・候補者を応援している人が、親戚や知人に電話をしている

・候補者を応援している人が親戚や知人の連絡先をリストアップして提供し、陣営が電話をしている

・電話帳を見てかけている

どのように対応する?

もしも実際に電話がかかってきたら、忙しい・興味がないと言って電話を切ってしまうこともあるかもしれません。

一方で、電話を通して候補者の政策などを具体的に聞ける機会かもしれません。関心があるなら、詳しく質問をしてみてもいいのではないでしょうか。

詐欺などの区別のためにも、政党名や候補者名を確認しておくことも重要です。

電話投票依頼の実情

候補者にとっては重要な選挙運動の1つである電話投票依頼ですが、時代の移り変わりとともにその効果も変化しています。

電話投票依頼は旧来、有権者個人に政策などを直接説明できるため、ビラ配りなどより効果が高いとされてきました。

しかし昨今では携帯電話の普及で固定電話を持つ人が減っています。また、固定電話でも特殊詐欺対策として登録されていない番号からは出ないという人も増えました。

そのため、そもそも電話に出てもらえないなど、電話での投票依頼による効果は以前に比べて薄くなっていると言われます。

また、新型コロナウイルスの感染拡大を懸念して集会などを開きにくく、支援者から知人の連絡先を集めにくいという現状もあります。

候補者にとっては、電話や対面で有権者に直接アピールすることが難しい中、SNSをうまく利用した選挙戦略が注目されています。

まとめ

・電話での投票依頼は選挙期間中にのみ認められている

・支援者の知人や電話帳から電話をかけているケースなどがある

・固定電話の減少などにより、電話での投票依頼は効果が薄まっていると言われる

 

 

<参考>
電話で投票依頼がありましたが、違反ではないのでしょうか。

やってはいけない選挙運動・政治活動

大学生の投票依頼電話に「時給1千円」報酬、自民・山本幸三氏の後援会幹部が容疑認める

総務省|(1) インターネット等を利用する方法による選挙運動の解禁等

LINEやFBはOK、メールはダメ…投票依頼の手段にご注意 規制は「時代遅れ」と識者指摘

SNS発信はOKだがメールはNG! ネット選挙の仕組みと注意点

asahi.com : 2004参院選 -連載:選挙のオモテウラ

やっぱり「どぶ板」は強い? 選挙コンサルが語るネット活用最前線 | 毎日新聞

2021衆院選:きょう衆院解散 青空集会、事務所閑散 コロナで一変、各陣営手探り 事実上の選挙戦スタート | 毎日新聞

「出てもらえない」悩める電話作戦 固定電話減少や特殊詐欺警戒

「かけても出ないんです」 投票呼びかけ「電話作戦」苦戦 背景に特殊詐欺対策も 参院選 | 毎日新聞

この記事を書いた人
rainy

大学の政治学科を卒業後、報道機関で記者をしていました。主に社会部で裁判、司法を担当。選挙取材も経験しました。退職後の現在はフリーランスライターとして働く、0歳児と2歳児の母です。
「社会の仕組みや動きを知ること・理解することで、新しい世界が広がる」、読者にとってそんな記事を書けるよう、日々精進していきます。

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