国会議員の特権の一つとも言われる国会議員宿舎は都内に4件あります。
格安の家賃で入居できることや充実した設備などで知られており、2007年に新設された赤坂の議員宿舎の家賃が2022年に引き下げになったことも話題になりました。
本記事では、議員宿舎の家賃や所在地、入居率について詳しく解説しています。
議員宿舎とは
議員宿舎は、国会議員が国会議事堂のある東京都心を中心に国会活動を行うための生活拠点として設置されています。また災害時など緊急対応を行う際の拠点としても利用されています。
宿舎は衆議院・参議院がそれぞれ2件ずつ設置しており、所在地は赤坂・青山・清水谷・麹町の4か所です。
議員宿舎の入居条件
議員宿舎は「国家公務員宿舎法」に準拠して財務大臣が設置し、運用されています。
東京都外に居住する国会議員とその家族のみが入居でき、東京23区内に自宅を所有する議員は原則として入居できません。
議員宿舎の住所・家賃・間取り・入居率
宿舎の使用料は国家公務員宿舎法に準じて各施設毎に異なります。
各宿舎の入居率は80%〜90%程度となっています。
<衆議院議員宿舎>
赤坂宿舎(2007年築)
間取り:3LDK
戸数:全300戸
月額賃料:12万4652円(2022年4月時点)
青山宿舎(1961年築)
間取り:2DK
戸数:全40戸
月額賃料:2万1638円(2021年8月時点)
<参議院議員宿舎>
清水谷宿舎(2020年築)
間取り:1LDK〜3LDK
戸数:全56戸
月額賃料:
15万8006円(3LDK)(2020年2月時点)
10万9239円(1LDK)(2020年2月時点)
麹町宿舎(1983〜97年築)
間取り:2DK/3DK/2LDK
戸数:全146戸
月額賃料:
4万5,174円(2DK)(2019年3月時点)
8万6,955円(3DK)(2019年3月時点)
9万2,210円(2LDK)(2019年3月時点)
議員宿舎の設備
各議員宿舎入居後すぐに生活できるように家具が設置されているほか、食堂や会議室、駐車場などの設備があります。
2007年築の赤坂議員宿舎は地上28階・地下2階・高さ99.9m・総戸数300戸の、いわゆるタワーマンションです。賃料は2022年4月に月額13万8066円から約1割引き下げとなり、12万4652円となりました。
立地条件や充実した設備に対して破格の賃料であることも話題になり、国会議員の既得権益の一つとされることも少なくありません。
<赤坂議員宿舎の設備>
- 食堂
- 会議室
- 社交室
- 医務室
- 地下駐車場
- 家具
- 保育園
- 看護師が24時間駐在
まとめ
- 議員宿舎は東京23区外に拠点を持つ国会議員が東京での活動を円滑にするために設置されている
- 衆議院・参議院がそれぞれ2件ずつ、赤坂、青山、清水谷、麹町の4カ所に設置されている。
- 各宿舎は破格の賃料と充実した設備が度々話題となり、国会議員の既得権益とも言われている
<参考>
参議院|議員宿舎
e-gov 法令検索|国家公務員宿舎法
読売新聞|赤坂議員宿舎の家賃引き下げに賛否…3LDKが「破格の」12万円台
東京新聞|参院議員宿舎の家賃、庶民感覚と大きなズレ
日本経済新聞|参院議員宿舎の家賃、4月から値下げ 維新は反対
テレ朝news 議員宿舎の賃料2割↑…でも赤坂・3LDK月“10万円”