【あなたが使える給付金制度】子育て世帯編

【あなたが使える給付金制度】子育て世帯編

新型コロナウイルス感染症の感染拡大にともなう影響を軽減・緩和するために、各種給付金制度が設けられています。

現在、厚生労働省はその1つである「雇用調整助成金 特例措置」を11月末まで延長すると発表しました。なお、12月以降の取扱いについては10月中に政府から発表される予定です。

この記事では、2021年9月末時点の情報をもとに、コロナで家計が急変し、子育てをしていく金銭的余裕がない子育て世帯を対象とした給付金制度について、ひとり親世帯の場合を中心にわかりやすく解説していきます。

「 子育て世帯生活支援特別給付金制度」とは

子育て世帯を対象とした給付金として、「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金」があります。

「子育て世帯生活支援特別給付金」の目的は、長期にわたる新型コロナ感染症の影響で、子育てのための経済的負担が増える一方で、収入が減って苦しんでいる子育て世帯を支援することです。

この給付金は、低所得の子育て世帯の実情に応じた支援をする臨時給付金で、次の2つに分かれています。

  1. 低所得のひとり親世帯分
  2. ひとり親世帯以外の低所得の子育て世帯分

子育て世帯生活支援特別給付金」給付の条件

給付対象者は低所得の子育て世帯ですが、給付条件(養育・所得)があります。

給付対象者は、18歳まで(18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)の児童(障害がある場合、20歳未満)を養育する世帯の方で、次の条件のいずれかを満たす方です。

  1. 児童扶養手当受給者等(低所得のひとり親世帯)
  2. 2021年度分の住民税均等割が非課税の子育て世帯(その他低所得の子育て世帯)

ひとり親世帯の場合

ひとり親世帯の場合は、次のいずれかを満たす方が対象です。

  1. 2021年4月分の児童扶養手当を受け取っている方
  2. 公的年金等を受給していることにより、2021年4月分の児童扶養手当の支給を受けていない方
  3. 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて家計が急変するなど、収入が児童扶養手当を受給している方と同じ水準となった方

2の「公的年金等」とは、遺族年金・老齢年金・労災年金・障害年金、遺族補償などです。

その他の子育て世帯(ふたり親世帯)の場合

その他の子育て世帯(ふたり親世帯)の場合は、次のいずれかを満たす方が対象です。

  1. 2021年4月分の児童手当か特別児童扶養手当の支給を受けている世帯で、住民税均等割が非課税の方
  2. 高校生だけを養育しているなどのため児童手当を受給していないが、住民税均等割が非課税の方
  3. 新型コロナウイルス感染症の影響を受けて2021年1月以降に家計が急変し、住民税非課税に相当する収入となった方

給付金額

「子育て世帯生活支援特別給付金」は、児童1人あたり一律5万円です。

児童とは、2022年3月31日現在で18歳以下の方をいいます。一定の障害を持つ場合は20歳未満の方です。

「ひとり親世帯」でも、「その他の子育て世帯(ふたり親世帯)」の場合でも、違いはありません。

何から始めれば良い?申請手続き

「子育て世帯生活支援特別給付金」を受け取るための手続きには、申請しなくても受給できる場合と、給付金を受け取るために申請が必要な場合の2つのケースがあります。

申請不要の場合

次の児童扶養手当などの受給者は、申請不要で給付金を受け取ることができます。

  • 「ひとり親世帯」の場合は、2021年4月分の児童扶養手当受給者の方
  • 「その他の子育て世帯」で、2021年4月分の児童手当または特別児童扶養手当の支給を受けている方で、住民税均等割が非課税である方

これらに当てはまる方はそれぞれ、児童扶養手当などを受給している口座に給付金が振り込まれます。2021年4月分児童扶養手当受給者の方が対象の給付金は、通常5月までに支給されています。

申請が必要な場合の流れ

上記以外の公的年金給付等受給者の方、家計急変者に該当する方は、給付金を受け取るためには申請が必要です。

申請書に振込先口座などを記入して、必要書類とともにお住まいの市区町村の窓口に直接持参するか、郵送で提出してください。

必要な書類は申請書、申立書、所得を証明する書類(給与明細書、公的年金証書など)です。

必要書類(例)

  • 申請書
  • 受取口座を確認できる書類の写し
  • 本人確認書類の写し
  • 児童扶養手当の支給要件を確認できる書類(戸籍謄本・抄本、児童扶養手当認定を受けている場合は不要)
  • 収入額の申立書
  • 年金額のわかる書類、など

自治体によって様式や必要な書類が違いますので、お住まいの市区町村の給付金担当窓口で確認してください。

公的年金等受給者または家計急変者に該当する方への給付金は、支給要件に該当することを確認した後、指定口座に速やかに振り込まれます。実際にいつ支給されるかは、自治体によって若干異なります。

申請期限

2022年2月28日(月曜日)

(自治体によって異なる可能性があります。お住まいの市区町村の情報をご確認ください。)

 

もっと詳しく知りたいときは

もっと詳しく知りたい方は、以下の厚生労働省などの関係行政機関のリンクをご覧ください。

厚生労働省「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金」

厚生労働省「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)に係るよくあるお問い合わせ」

千代田区「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)」

新宿区「子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯以外分)」

 

まとめ

子育て世帯がもらえる給付金について、紹介しました。ポイントは次のとおりです。

  • 低所得の子育て世帯向けの、児童1人につき5万円の臨時給付金がある。
  • 対象者は、ひとり親世帯の場合、児童扶養手当を受給しているか、公的年金給付等受給者または家計が急変した低所得者である。
  • 児童扶養手当などの受給者は 申請不要で給付金を受け取れるが、それ以外の場合は住所地の市区町村窓口に申請が必要。

「低所得の子育て世帯生活支援特別給付金」は、申請しなければ支給されない場合もあります。手続きはそれほど難しくないようなので、給付対象に該当するかを確認し、ぜひ活用しましょう。

 

<参考文献>

厚生労働省「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金」

厚生労働省「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)」

立川市「子育て世帯生活支援特別給付金(その他世帯分)が支給されます」

千代田区「低所得の子育て世帯に対する子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯分)」

新宿区「子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親世帯以外分)」

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