新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、政治や選挙に対して関心を持つようになった方は多いのではないでしょうか。
2022年7月には、第26回参議院議員通常選挙(参院選)が行われます。
「この機会に選挙に行ってみたいけど、参院選の仕組みがよく分からない」
「初めての投票で投票方法に不安がある」
このような悩みを抱えている方も多いでしょう。
そこでこの記事では、参院選の仕組みや投票方法について分かりやすく解説します。
参議院議員通常選挙とは
ここでは、参議院議員通常選挙の概要について説明します。
参議院議員を選ぶための選挙
参議院議員通常選挙(以下、参院選)とは、国会議員のうち、参議院議員を選ぶための選挙です。
参議院議員の任期は6年で、3年ごとに定数の半分が入れ替わります。
したがって、参院選も3年に一度のタイミングで実施されます。
直近の参院選は2019年に行われ、次回の参院選は2022年の7月に実施される予定です。
参院選の選挙権、被選挙権を持つための要件は、それぞれ以下の通りです。
- 選挙権→日本国民で満18歳以上であること
- 被選挙権→日本国民で満30歳以上であること
参議院議員通常選挙の選挙制度
現在の参議院議員は、比例代表選挙と選挙区選挙によって選ばれています。
したがって、有権者は、選挙区と比例代表の2つに投票します。
選挙区選挙は、都道府県の区域で行われ、候補者に投票する選挙です。(鳥取県と島根県、徳島県と高知県はそれぞれ2県の区域が選挙区となります。)
当選人数は、各選挙区の人口によっておおまかに割り振られています。
たとえば、人口の多い東京都では、1回の選挙で6名が当選します。一方、青森県や岩手県などでは、1回の選挙で当選する人数は1名です。
当選人は、定数に応じて獲得票数の多い候補者から順に決定します。
比例代表選挙は、全国を1単位とし、候補者または政党に投票する選挙です。
当選人議席数は、政党ごとに「ドント式」で配分されます。
当選人は、まず特定枠の順位の高い候補者から順に決定します。特定枠以外の候補者は、個人の獲得票数順で当選が決まる仕組みです。
【関連記事】比例代表制ってどんな仕組み?メリット・デメリットは?
参議院議員通常選挙の流れ
ここでは、参院選の流れを説明します。
選挙期日の公示
参院選の選挙期日(投票日)を国民に周知することを「公示」といい、内閣の助言と承認に基づいて天皇が行います。
【関連記事】選挙の「公示」と「告示」の違いとは?使い分け方を解説
立候補の届出
つづいて、立候補者による立候補の届出が行われます。
立候補の届出期間は、選挙期日の公示があった1日だけです。
なお、立候補者は、届出を出すまで選挙運動をしてはいけません。
投票
選挙期日になると、指定の投票所にて有権者による投票が行われます。
もし、選挙期日に投票所へ行くことが難しい場合は、期日前投票や不在者投票ができます。
- 期日前投票→選挙期日に投票所での投票ができない方が、選挙期日前に投票する制度
- 不在者投票→選挙期日または期日前投票の投票所で投票ができない方が、選挙期日前に投票する制度
開票・当選人決定
投票が終わり次第、投票箱が開票所に運ばれて開票作業が行われます。
すべての票の集計後、当選人が決定します。
投票所での投票方法
最後に、参院選の投票所での投票方法を説明します。
手順1:受付で本人確認
指定の投票所に行き、受付で本人確認を行います。
自宅に郵送される投票所入場整理券があるとスムーズに受付ができるので、持参するようにしましょう。
手順2:投票用紙の交付(選挙区)
投票用紙を受け取ります。
一枚目の投票用紙は、選挙区用です。
手順3:投票(選挙区)
投票用紙に候補者名を記入し、選挙区用の投票箱へ投函します。
手順4:投票用紙の交付(比例代表)
再度投票用紙を受け取ります。
二枚目の投票用紙は、比例代表用です。
手順5:投票(比例代表)
投票用紙に候補者名または政党名を記入し、比例代表用の投票箱へ投函します。
以上が参院選の投票の流れです。
まとめ
この記事では、参院選の仕組みや投票方法について解説しました。
- 参院選とは、国会議員のうち、参議院議員を選ぶための選挙
- 参院選では、選挙区選挙と比例代表選挙の2つが行われる
- 参院選では、選挙区と比例代表の2票を投票する
この記事が、参院選について理解し、投票へ行くきっかけになれば幸いです。
<参考>
総務省 | 選挙の種類
総務省 | 投票
総務省 | 立候補
All About |参議院選挙の仕組みを図解で分かりやすく解説!
選挙フレンズ | 選挙の流れを見てみよう
つくばみらい市 | 期日前投票と不在者投票の違いについて
NHK 大学生とつくる就活応援ニュースゼミ | 1からわかる!参議院選挙(上)
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