立候補者の後援会に誘われたらどうする?実は知らない後援会活動の話

立候補者の後援会に誘われたらどうする?実は知らない後援会活動の話

選挙に立候補した人の後援団体(以下「後援会」)に入会して欲しいと誘われたら「どんなことをしなければいけないのだろう」と不安になることもあるかもしれません。

また、後援会の存在について聞いたことはあるものの、選挙において、どのような役割を果たし、どのような人たちが集ってどのような活動をしているのかについては、聞く機会が少ないと思います。

この記事では、選挙における「後援会」について解説します。

この記事を監修した人
奥藤裕子
イメージ戦略の構築からトータルプロデュースする選挙コンサルタント。イメージコンサルタントとして培った知識と経験を活かし、数多くの広報ツール制作・政策立案に携わる。政治家の「自己プロデュース力を高めたい」というニーズに応えるべく、今日も現場で奮闘中。

後援会とは

後援会は、議員や都道府県知事、市区町村長といった特定の公職の候補者を選挙で当選できるよう支援する団体であり、選挙管理委員会に届け出られた政治団体の一種です。

後援会の目的

後援会の目的は、候補者を選挙で勝たせることです。

後援会は、選挙時の集票基盤となるため、日頃から会員数を増やし、組織拡大を図ります。

後援会に集う人たち

後援会は、選挙時に応援演説を行うこともある後援会長、選挙資金などの経理を管理する出納責任者、後援会事務局の責任者である事務局長が中心となっています。

そのような活発に活動をするメンバーから、名前、住所、電話番号を登録しているだけで、たまにハガキを受け取るのみ、という人々も多くいます。

選挙において重要な役割を果たす後援会

後援会は、選挙運動のための人員確保、選挙期間外での候補者の支持拡大に必要不可欠です。

選挙期間では、後援会は選挙事務所となり、活動の拠点になります。

後援会の事務局長は立候補届の届け出などの書類の準備から、遊説のスケジュール管理まで行うこともあります。

公職選挙法により選挙のお手伝いには報酬を出すことができないため、会員にはボランティアとして選挙スタッフになってもらいます。

選挙告示日に立候補の届け出をするまで直接投票を呼びかけることはできないため、それ以前は後援会の組織拡大という形で地盤を形成する必要があります。

ここで選挙期間外に注意すべきことは、活動が、公職選挙法で禁止されている売名行為や事前運動にあたらないようにすることです。

告示前の選挙に向けた売名行為とならないよう、看板やポスターの掲示については一定の規制があります。

また、選挙への立候補を示唆したり、投票を呼びかけたりすると、事前運動とみなされ、公職選挙法違反となってしまいます。

後援会活動について

次に、後援会の活動内容について具体的にみていきます。

選挙期間中において、後援会はビラの配布や電話での投票依頼をし、候補者とともに投票の呼びかけを行います。

立候補届出後から投票日の前日までに限りできる、直接的な投票の呼びかけのことを「選挙運動」といいます。

対して、選挙期間外において、候補者の支持拡大のために行う選挙に直接関係しない支援活動が、後援会活動にあたります。

選挙がない期間は、次の選挙を見据えて、地盤形成のため以下のようなことをしています。

  • 総会、勉強会、講演会等の集会:議員を呼んで国政、または地方政治について報告を受けた り、情報を得る。
  • 選挙区である地域との繋がりを深めるため行事の開催
  • 知名度向上のためのポスターの掲示
  • 選挙時に票に直結する、後援会員を増やすための勧誘

 

このように、選挙期間外にも様々な活動があります。

また、公職選挙法においては、政治上の目的をもったすべての活動のうち、選挙運動を除いたものが政治活動とみなされるため、後援会活動は政治活動とみなされます。

また、後援会事務所は、選挙期間に突入すると、そのまま選挙事務所になります。

公職選挙法を守って後援会活動を行う

公職選挙法にある様々なルールを候補者同様、後援会も守らなければなりません。

後援会が違反をすると、連座制で候補者本人も当選無効となってしまう可能性があります。

悪意なく違反しがちなため、特に気をつけるべき点について挙げてみます。

寄附の禁止

御中元、御歳暮はもちろん、冠婚葬祭のご祝儀、地域の催事への差し入れも禁止です。

飲食物の提供の禁止

選挙事務所においても、出していい飲食物は、事務所内で飲食するお茶やお菓子、お弁当等の最低限のものです。

戸別訪問

買収の温床となりやすいため、投票呼びかけの戸別訪問は禁止されています。

純粋な後援会への勧誘は政治活動とみなされ、禁止ではありませんが、告示日前に行われると、事前運動とみなされる恐れがあります。

挨拶状の送付

選挙について触れていなくても、年賀状や暑中見舞い等を送ってはいけません。当選後の御礼状も禁止です。

後援会に誘われたら気になること

後援会に誘われても、入会しなくてはならないという強制力はありません。

また入会すると、どの程度活動に関わるかにもよりますが、選挙のお手伝いや、総会などへの参加をお願いされることがあります。

実際に勧誘されたときに、気になることをみていきます。

会費

会費は、各後援会ごとに異なります。

無料のところから、年、もしくは月ごとの通常会費と催事ごとの臨時会費がかかるところまであります。

また、当然ですが、会員同士の親睦を深めるための旅行やイベントにかかる費用は、自費です。

 

個人で入会するか、会社で入会するか

個人と会社の違いは、寄附の可否です。

政治資金規正法によって、後援会への寄附は個人では1団体につき年間150万円まで可能ですが、会社や労働組合は、寄附そのものが禁止されています。

 

入ることのメリットとデメリット

政治家と交流し、陳情活動ができる機会があることがメリットとして挙げられます。

デメリットとしては、会費がかかることや、ボランティアをお願いされたときに時間をとられることなどが挙げられます。

後援会で勧められる、知人、家族への勧誘や、投票のお願いは、適切に行わないと迷惑がられることもあります。

後援会に携わる際には

ここまで後援会の目的、活動内容について解説していきました。

述べてきたように、後援会活動に携わる際には公職選挙法や政治資金規正法での多くの制限を知っておくことが大切です。

 

<参考文献>

後援会活動のてびき―近畿税理士政治連盟―

鮫島事務所「後援会活動とは」

レンタルバスターズ「選挙の準備と後援会活動について」

東京都選挙管理委員会事務局「『政治団体の手引』と『寄附制限リーフレット』」

四万十市 公式ホームページ‐選挙運動・政治活動Q&A

総務省 なるほど!政治資金 政治団体名簿

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