所信表明演説とは、総理大臣が国会で政治姿勢や重点課題を明らかにする演説です。
本記事では所信表明演説と施政方針演説の違いや、政府四演説について解説します。
所信表明演説とは
所信表明演説は、総理大臣が国会で政治姿勢や重点課題を明らかにする演説です。
臨時国会や特別国会が招集されたとき、新しく総理大臣が選出されたときに行われます。
「所信表明演説」は、臨時国会や特別国会が召集されたときや、新しく総理大臣が選出された際に、総理大臣が国会でみずからの政治姿勢や重点課題を明らかにする演説です。
演説の内容は事前に閣議決定され、衆議院と参議院の本会議でそれぞれ同じ演説を行います。
閣議については「「閣議」は内閣意思決定のための会議!その重要な役割とは? | スマート選挙ブログ」で詳しく解説しています。
所信表明演説に対し、代表質問が行われます。代表質問では、各党の党首らが政府に見解をただします。
2022年10月3日に行われた岸田首相による所信表明演説全文は以下の首相官邸ホームページ等で読むことが可能です。
参考:令和4年10月3日 第二百十回国会における岸田内閣総理大臣所信表明演説 | 総理の演説・記者会見など | 首相官邸ホームページ
1953年に最初の所信表明演説が行われた
所信表明演説が最初に行われたのは、1953年の臨時国会での吉田茂首相による冒頭演説だとされています。
衆議院事務局議事課によると、最初に行われた所信表明演説は、1953(昭和28)年11月30日に召集された臨時国会での吉田茂首相(当時)の冒頭演説。それまでは首相の演説はすべて施政方針演説と呼ばれていた。
所信表明演説と施政方針演説の違い
施政方針演説は、毎年1月に召集される通常国会で、その年の内閣全体の基本方針を示すために行われる演説で、総理大臣が行います。
施政方針演説と外交演説、財政演説、経済演説を合わせて、政府四演説と呼ばれています。
政府四演説
政府四演説とは、以下の演説を合わせたものです。
- 施政方針演説
- 外交演説
- 財政演説
- 経済演説
「政府四演説」は、昭和27年の第15回国会から行われるようになりました。
内閣総理大臣、外務大臣、大蔵大臣(現在の財務大臣)及び経済担当大臣による四演説が行われるようになったのは、昭和27年の第15回国会からです。
施政方針演説
「施政方針演説」は総理大臣により通常国会で行われる演説です。
1年間の政府の基本方針や政策についての姿勢を示すために行われます。
施政方針演説の内容は、首相官邸ホームページで公開されています。
外交演説
「外交演説」は外務大臣により行われる演説です。
外交演説の内容は、外務省のホームページで公開されています。
財政演説
「財政演説」は財務大臣により行われる演説です。
財政演説の内容は、財務省のホームページで公開されています。
参考:第208回国会における鈴木財務大臣の財政演説(令和4年5月25日)
経済演説
「経済演説」は経済財政政策担当大臣により行われる演説です。
経済演説の内容は、内閣府のホームページで公開されています。
まとめ
本記事では所信表明演説について解説しました。以下に内容をまとめます。
- 所信表明演説は総理大臣が国会で政治姿勢や重点課題を明らかにする演説
- 所信表明演説が行われるタイミングは、臨時国会や特別国会が招集されたときや、新しく総理大臣が選出されたとき
- 施政方針演説は通常国会で内閣全体の基本方針を示すために行われる演説
- 施政方針演説と外交演説、財政演説、経済演説はまとめて「政府四演説」と呼ばれている
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