参議院議員補欠選挙は、議員の不足を補うために実施される選挙です。
参議院議員補欠選挙は、実施される要件やタイミングなどが通常選挙とは異なります。
この記事では、参院選補欠選挙の概要や通常選挙との違い、さらに2022年参院選・神奈川選挙区で実施される合併選挙について詳しく解説します。
参議院議員通常選挙については、こちらの記事をご覧ください。
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参議院議員通常選挙と補欠選挙
参議院議員通常選挙とは、参議院議員の半数を選ぶための選挙です。
参議院議員の任期は6年ですが、任期満了の前に辞職や死亡といった理由で欠員が生じることがあります。
繰上補充してもなお一定数の議員の欠員がある場合に、その欠員を補充するために実施されるのが「参議院議員補欠選挙」です。
一般に補欠選挙の投票率は、通常選挙よりも低くなる傾向にあります。
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参議院議員補欠選挙の概要
ここでは、参議院議員補欠選挙の概要について解説します。
欠員数の要件
参議院議員補欠選挙は、繰り上げ当選をしても欠員数が以下の要件を満たす場合に実施されます。
- 選挙区選挙⇒欠員数が通常選挙における当該選挙区の議員定数(改選議席数)の4分の1を超えるとき
- 比例代表選挙⇒当選人の不足数とあわせての欠員数が通常選挙における議員定数の4分の1を超えるとき
他の選挙に便乗して行われる際には、上記の要件を満たしていなくても1人以上の欠員があれば補欠選挙が行われます。
実施時期
参議院議員補欠選挙は、原則として年2回、4月および10月の第4日曜日に実施されます。
また、欠員が発生するタイミングによって以下のように実施時期が決まります。
- 9月16日ー翌年3月15日に欠員が発生 ⇒ 4月第4日曜日に実施
- 3月16日ー同年9月15日に欠員が発生 ⇒ 10月第4日曜日に実施
当選者の任期
補欠選挙で当選した議員の任期に関しては、前任者の残任期間と定められています。
参議院議員補欠選挙の事例
ここでは、直近の参議院議員補欠選挙の事例を紹介します。
2022年4月(石川選挙区)
2022年4月24日、石川選挙区の参議院議員補欠選挙が実施されました。
欠員の発生理由は、山田しゅうじ議員の石川県知事選出馬による辞職です。
2021年10月(静岡選挙区、山口選挙区)
2021年10月24日、静岡選挙区と山口選挙区の参議院議員補欠選挙が実施されました。
静岡選挙区の欠員発生理由は、岩井しげき議員の静岡県知事選出馬による辞職です。
また、山口選挙区では、林芳正議員の辞職に伴い欠員が発生しました。
参院選の合併選挙とは
合併選挙とは、補欠選挙に限らず本来別物である2つ以上の議員選挙(選挙する議員が同一の選挙かつ選挙を実施する地域が同一の場合に限る)を併せて1つの選挙として実施するものです。
今回は、2022年7月10日に投開票が行われる参院選の合併選挙に焦点を当てて説明します。
参院選の合併選挙とは、改選議員の通常選挙と同じタイミングで非改選議員の補欠選挙を実施することをいいます。
改選定数が4以上の選挙区(東京・神奈川・埼玉・愛知・大阪)で1名の欠員が出ても、欠員数の要件(4分の1を超える)を満たさないため、すぐに補欠選挙は実施されません。
この場合、次回の通常選挙と合わせて補欠選挙が実施されます。
神奈川選挙区では、2019年の参院選で当選した松沢成文氏が、2021年に横浜市長選に立候補したため、1名の欠員が生じました。
したがって、2022年参院選では、神奈川選挙区において、改選4議席と非改選1議席の計5議席を争う合併選挙が実施されます。
まとめ
この記事では、参議院議員の補欠選挙について詳しく解説しました。
- 補欠選挙とは、議員の辞職や死亡によって生じた欠員を補充するための選挙
- 参議院議員の補欠選挙は、原則4月と10の年2回実施される
- 参院選の合併選挙とは、改選議員の通常選挙に合わせて非改選議員の補欠選挙を行うこと
一般に補欠選挙の投票率は低くなる傾向にあります。
この記事が補欠選挙について知り、選挙の仕組みを理解する一助になれば幸いです。
<参考>
総務省 | 選挙
参議院 | 選挙について
読売新聞オンライン | 「合併選挙」とは?…非改選補欠選も同時に
選挙ドットコム| 議員が足りない!「補欠選挙」が行われるケースとその事例
公職選挙法 | e-Gov法令検索
選挙制度研究会『実務と研修のためのわかりやすい公職選挙法』
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