国会の年間スケジュールは?会期と議員活動について解説

国会の年間スケジュールは?会期と議員活動について解説

国会は通年で開いているわけではなく、「会期」という開催期間を設けて活動します。

具体的にはいつからいつまでで、会期中の国会議員はどのような活動をしているのでしょうか?

本記事では、国会の年間スケジュールについて、以下の点に沿って分かりやすく解説します。

  • 国会の具体的な会期
  • 月ごとの年間スケジュール
  • 議員の出席義務
  • 議員の移動費用

国会のスケジュールは?

国会には常会(通常国会)・臨時会(臨時国会)・特別会(特別国会)の3種類があり、それぞれ会期が異なります。

ここでは、国会の会期についてそれぞれの違いに注目しながら見ていきましょう。

国会の種類について知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
関連記事:国会にも種類がある!各会の目的や役割を理解しよう

常会・臨時会・特別会の会期

「常会」は日本国憲法第52条で年に1回と定められています。

参考:日本国憲法 | e-Gov法令検索

毎年1月に召集され、会期は召集当日を入れて150日間です。ただし、開催中に議員の任期が満了した場合は、途中でも閉会します。

臨時会と特別会の会期は、召集の度に国会で決定されるため、日数に決まりはありません。

「臨時会」が召集されるのは、主に常会の閉会後に臨時で必要となった場合です。しかし、実際にはほぼ毎年開かれています。秋の開催が多いことから「秋の臨時国会」と呼ばれることもあります。

「特別会」は衆議院の解散総選挙後に開かれる国会です。新しい衆議院議長・副議長などの選出や、内閣総辞職と次期総理大臣の指名が行われます。

また会期は延長も可能で、常会は1回、臨時会と特別会は2回までと定められています。

延長の決定には両院一致の議決が必要です。一致しなかった場合は衆議院の決定に従います。

2022年の常会は1月17日から6月15日までの150日間で、延長はありませんでした。

国会の年間スケジュール

ここでは、国会における1年間のスケジュールを紹介します。

1月
常会を召集し、開会式を行います。内閣総理大臣を始めとする閣僚の演説や、与野党による代表質問もあります。

2月
内閣が提出した来年度予算案の審議を行います。まず衆議院から始まり、議決すると参議院の審議に移ります。

3月
法律案や条約といった議案の審議に入ります。2022年の常会では、合計78件の法律案が成立しました。

6月
参議院に設置された調査会が、政策提言や法律案に関する報告書を提出します。そして150日間の会期を終えると閉会です。延長する場合は、その都度日数を決めて延長します。

7月
常会の延長がなければ閉会しています。3年ごとの参議院選挙は、例年7月前後に実施されます。

8月
常会の延長がなければ基本的に閉会しています。参議院選挙が行われた年は、新しい議長・副議長を選出するため、任期が始まる日から30日以内に臨時会を召集します。

2022年は参議院選挙があったため、8月3日から8月5日までの3日間開催されました。

9月
毎年9月以降に臨時会が召集され、補正予算・法立案・条約などについて追加の審議が行われます。臨時会のない年は例外といえますが、2015年には開かれませんでした。

11月
内閣が前年度の決算報告を提出します。参議院が行う決算審査を後年度の予算案に反映させるため、11月20日前後の提出が求められています。

12月
臨時会が閉会します。

会期中の国会議員

ここでは会期中の国会について、議員活動に注目して解説します。

本会議と委員会

衆議院と参議院はそれぞれ、本会議と委員会に大きく分かれています。

本会議は各議院の全議員、委員会は主に所属している議員が出席します。議員は最低1つの委員会に所属するよう定められており、複数の掛け持ちも可能です。

通常、本会議は衆議院なら火・木・金曜日の午後1時から開かれます。参議院は月・水・金曜日の午前10時からです。委員会は本会議のない時間に開かれています。

本会議と委員会については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
関連記事:国会の本会議と委員会とは?違いを分かりやすく解説

本会議・委員会以外の議員活動については、与野党や議員によって異なります。

与党なら政策の検討や国会に提出する法律案などの審議があり、野党なら政府の提出した法律案の賛否を問う審議などがあります。

他にも議員の勉強会や議員連盟の総会といったさまざまな会議・会合があり、各議員が独自に活動しているのです。

また、支援者とのつながりも重要で、会期の合間を縫って国会と地元を頻繁に行き来している議員もいます。

議員の出席は義務?

国会議員の具体的な出席義務については、国会法第5条で「議員は、召集詔書に指定された期日に、各議院に集会しなければならない」と定められています。

つまり国会の召集があれば、必ず期日に出席しなければいけないということです。

ただし、指定される期日は召集当日だけなので、義務とされるのは会期の初日のみです。以降の出席状況、特に委員会については正確な情報が発表されていません。

しかし、正当な理由があれば会期中の欠席は可能です。その場合は議長に請暇書などを提出し、受理される必要があります。

NHK党のガーシーこと東谷義和氏は、参議院が手続きを認めていないまま、2022年8月の臨時会を欠席し問題になりました。

国会召集の移動に掛かる費用

召集された国会議員は、日本全国から東京に集まってきます。

議員活動で移動する際にも掛かる交通費ですが、そのための公費として「調査研究広報滞在費」が支給されています。

以前は「文書通信交通滞在費」、または「文通費」と呼ばれていましたが、2022年の常会で名称が変更されました。

「国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律」に規定された内容は以下の通りです。

第九条 各議院の議長、副議長及び議員は、国政に関する調査研究、広報、国民との交流、滞在等の議員活動を行うため、調査研究広報滞在費として月額百万円を受ける。

2 前項の調査研究広報滞在費については、その支給を受ける金額を標準として、租税その他の公課を課することができない。

引用元:国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律

調査研究広報滞在費は別途支給なので、国会議員の給料に当たる歳費に月額100万円が追加される形です。

さらに使い道を報告・公開する義務がなく、目的外使用への罰則もないため、議員特権ではないかと指摘されています。

他の議員特権については、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:国会議員の不逮捕特権とは?例外や事例も解説
関連記事:国会議員に与えられる免責特権とは?わかりやすく解説

まとめ

本記事では、国会のスケジュールについて解説しました。

  • 国会には会期があり、必ず開く常会は150日間
  • 会期の延長や、必要に応じて臨時会を召集できる
  • 会期中は与野党や議員ごとにスケジュールが違う
  • 議員の出席義務は初日のみで、手続きを取れば欠席できる
  • 交通費として月額100万円の支給がある

 

 

<参考>
国会の召集と会期:国会の基礎知識:参議院のあらまし
国会の召集と種類|立法と調査 – 参議院
日本国憲法 | e-Gov法令検索
国会の召集と会期|衆議院
国会法|衆議院
国会会期一覧|衆議院
国会の一年:国会のしくみと法律ができるまで:キッズページ:参議院
第208回国会での内閣提出法律案
第208回国会衆法情報|衆議院法制局
第208回国会参法・修正案一覧|参議院法制局
本会議:国会の基礎知識:参議院のあらまし
委員会:国会の基礎知識:参議院のあらまし
のぞいてみよう!国会議員の一日 | 選挙を知ろう | NHK選挙WEB
金帰火来とは – コトバンク
衆議院規則|衆議院
参議院規則:関係法規等
議員は国会休んでいいの? 出席義務初日以外なし、「給料」は満額で支給=回答・古川宗 | 毎日新聞
令和三年十月四日に、国会の臨時会を東京に召集する詔書
文書通信交通滞在費とは – コトバンク
国会議員の歳費、旅費及び手当等に関する法律 | e-Gov法令検索

この記事を書いた人
Akira

大学では日本近代史を専攻し、外交史を学んでいました。
現在は政治・歴史・経済のテーマを中心に扱うフリーライターです。
政治・選挙に役立つ情報を、分かりやすくお届けできるよう心がけています。

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